あたりまえをやめてみた その2 [連載]
あたりまえをやめてみた その2
次に辞めたのはたばこ。
今でこそ吸っていたことを不思議にさえ思いますが、いざ禁煙しようと思い取り組んだ時は、これが手強かった。
まず、禁断症状なのかひどい眠気と倦怠感がこんにちは〜してくる。
脳が欲しているのがわかる。
頭がぼーっとする。
でも、これがワナなのであります。
騙されてはいけないのであります。
自分が変わろうとしていることを脳は拒絶しようとします。
『おーい、なにやってるー。いつものくれー』と言います。
現状維持を要求します。
『ニコチンくれないと、おれ動けないよ〜?』と。
依存の恐さを思い知ったし、依存ってこういうことかと理解しました。
あの400いくらかの箱を追い求めていたのです。
気付くまではなんでだって時間はかかる。
仕組みに気付いたらこっちのもの。
食べたいから食べる、眠いから寝る、吸いたいから吸うことに、
『うん、自然だ。何もおかしくない。
この理論に口を挟む余地はないだろうわはは』と考えていた。
吸いたいという感情が正しいと思っていた。
でも確実に疑問は生まれてきていた。
『本当にこの感情は正しいのか?』と。
わかったことは、
感情に正しさはないこと。
感情に正誤をつけて考えなくていい。
ただ、『自分は変わりたい、現状の何かを変えたい』と望んだ。
依存とは視野の窮乏です。思考停止のことです。
依存とは存在するものを見ないと決めることです。
無意識に、無自覚に。
そのことに気付いたらもう取り組みが楽しくなっています。
コントローラーを操作できるようになっています。
人は変わることを恐れる生き物です。
現状維持しようとします。
脳は身体をだまします。
だますが適切かわかりませんが、脳の言うことをはいよはいよと聞き続けるかぎり変わることはできません。
その状態では何かを辞めることはむつかしいです。
そして私は次なるやめるに着手します。3へ続く。
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